2012年1月9日月曜日

こち亀作者・秋本さん 「連載はまだ1合目。今は序盤」

雑誌「少年ジャンプ」の定番作品として存在感を持ち、麻生前首相も愛読者を公言する人気マンガ「こちら葛飾区亀有公園前派出所(こち亀)」。単行本167巻・連載1600回以上を数えるこの長寿作品の作者秋本治さんを訪ねた。

 「こち亀」は警察官で主人公の両津勘吉を中心に起こるドタバタの日常を描いたコメディ。アニメ化に続き、近年はドラマ化を果たすなど、連載30年以上にしてなお勢いを見せる。

 「正直、ここまで連載が続くとは思わなかった。時代に合わせていろいろなテーマを扱うところが受けているのかもしれない。」と秋本さんは語る。

 時代の要請に合わせた作風の変化が長寿の秘訣とのこと。では今は何合目?

 「9、と言いたいけど1ぐらい。今はまだ序盤でキャラクターを定着させていく時期ですね。」

 「長寿と言われるけれど、167巻続けてもメンバーが全然年を取っていないでしょう。つまり作品はまだまだ緒に就いたばかり。まだ大原(部長)も定年退官してないし、両津も若いまま。計画では500巻あたりで大原が定年、777巻で両津が結婚する予定なんです。」

 最終回の構想は?

 「最終回のイメージはずっと前から固まっているけど、そこに至る個々のエピソードを描くのに予想外の時間がかかる。まあ最終的には全部日暮(*)の夢オチなんですけどね。あっ、言っちゃった。」

 *日暮…日暮 熟睡男(ひぐらし ねるお)。4年に1度、オリンピックの年だけ登場する警官。オリンピックの開催期間以外はすべて寝ており、4年に1度しか起きないが、起きている間は念写などの超能力を使って難事件を解決するため、クビにならない。

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